Z会幼児コース 年長12月号 入学前の今こそ学んでほしいこととは?

あっという間に12月になり、来年小学校入学を迎えるお子さんがいるご家庭では来春からのことが色々気になる時期になってきましたね。
年長の息子がいる筆者の周りでは、そろばんやその他お勉強系の習い事に通い始めるお友達が一気に増え、皆さん小学校での学習に向けた準備に余念がないという印象です。
ですが、計算や文字の書き取りなど勉強のテクニック的なところだけをどんどん進めておけば本当に安心なのでしょうか?
もちろん小学校生活がスムーズに始められるように、今から勉強を始めておくこと自体は良いことだと思いますが、それ以外にも子どもに知っておいてもらいたいこと、感じてもらいたいことがこの時期にはたくさんあると思います。
Z会の特徴は学習面の学びだけではなく、子どもの興味関心を様々な角度から刺激してくれる体験学習を通して、何事にも面白がって自ら考え取り組むことができる人間を育てることを目指していること。
今回は「子どもには読み書き計算だけにとどまらない、広い意味での学びを与えたい」とお考えのご家庭にぜひおすすめしたい、Z会幼児年長コースの12月号について詳しくレビューしていきます。
実際に子どもが取り組んだ実際の様子もたくさん盛り込んでいますので、どうぞ参考にしてみてくださいね。

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Z会幼児 12月号の内容

今回のZ会幼児コース年長12月号の教材は以下のような内容でした。

・体験学習課題「ぺあぜっと」
・副教材「ミニ地球儀」
・ワーク学習「かんがえるちからワーク」

今月号は久しぶりに副教材がついてきました。
Z会の副教材は毎月必ず付いてくるものではないので、たまに入っていると息子の食いつきも上々です。
またすぐガラクタ化してしまうおもちゃ系ではないのも、親としてはポイントが高いところですね。

それでは12月号の内容を具体的に見ていきましょう。

体験学習課題「ペアゼット」

12月号のペアゼットのテーマは「せかい」。
子どもにとってややイメージしにくい話にも思えますが、我が家の場合は大好きな生き物の話やラグビーW杯の熱狂を通して、世の中には日本とは何もかもが異なる場所があるんだということに興味を持ち始めており、なかなかタイムリーな話題でした。
これから子ども達は小学校に入学してあらゆる視点から世界について学ぶことになります。
その前に、まずは「世界にはいろいろな場所があり、色々な人がいて、でもみんな繋がっている」という国際理解の出発点ともいえる感覚を身につけて欲しい、というのが今回のテーマの狙いだそう。
筆者もとても大切なことだなと思いました。

では具体的に中身を見ていきましょう。
構成は以下の通りです。

【せかい】

・にほんのどこにすんでいるのかな
・あなたがすんでいるちきゅう
・せかいじゅうからこんにちは
・こっきをつくろう
・からだのおとくらべ
・せかいのくだものあつまれ!
・ワールドフルーツパフェ

【ことば】

はっぴょう!ことしのナンバーワン
【かたち】
できるかたちをかんがえよう
【りょうり】
ミネストローネ

イントロは宇宙から見た夜の日本を写した写真から。

この写真一枚で色々と話が膨らみます。
「このめちゃくちゃ明るいところはどこ?」「真っ暗なところはなぜ真っ暗なんだと思う?」「おばあちゃんちはすっごい田舎だから、きっとこの辺だ」などなど…。
掴みとしてはとってもGoodな一枚でした。

にほんのどこにいるのかな

色々な地域の景色や服装を見て、同じ日本でも場所によって気候が全く異なることを知るページです。
自分の住んでいる場所にシールを貼ったり、一番似ているのはどの地域かを考えたり…
我が家はおばあちゃんが遠い北海道にいるので、気候の違いについては普段から実感しているものの、あんなふうに雪が降るのは北海道だけじゃなかったのかー、と視野がさらに広がったようです。
また今まで旅行で行った先を一つ一つ確認して、長時間車に乗ったわりに実はそんなに遠くなかったんだな、ということにも気が付きながら、興味深そうに地図を眺めていました。

あなたがすんでいるちきゅう【ミニ地球儀】

今度は地球規模で自分が住んでいる場所を副教材のミニ地球儀を使って確認してみます。
そしてコアラとアイアイからのヒントを元に、オーストラリアとマダガスカルを探してみました。
オーストラリアは既に知っていましたが、マダガスカルの場所を知らなかった息子。
動物や鳥の話題の中ではよく登場する国名なのですが、自分が何気なく「ここ行きたいー」と言っていた場所がこんなに離れた島だったのかと驚いていました。
地球儀で距離を測るための「ちきゅうぎものさし」を使って、日本からの距離を色々と測ってみたりもできます。
試しに息子がラグビーをきっかけに今一番気になっている国「ニュージーランド」にものさしを当ててみたところ、これまた見た目以上に遠かったことにショックを受けたり…
このページだけでかなり楽しめていたように思います。

せかいじゅうからこんにちは【ミニ地球儀】

世界の色々な国からのメッセージを読んだり写真を見たりして、世界の国に興味を持つのがこのページの狙い。
息子はどんな生き物が住んでいるのかを一つ一つ確認しつつ、それぞれの国に思いを馳せておりました。
地図で見たあとは同じ国を先ほどのミニ地球儀で確認するとまた新たな発見があってよかったです。
ミニ地球儀は通常の地球儀と違って海の部分が透明でできているので、いわるゆ「地球の裏側」のような概念もとても意識しやすくなって非常にいいなと思いました。

こっきをつくろう

次はモノづくり好きな息子が楽しみにしていた国旗づくり。
折り紙を使って好きな国旗をつくります。
国旗に使える「もようシール」がいくつか付属でついてきたのでそれもうまく利用します。
誌面の「こっきミニずかん」から国旗を選ぶ流れだったのですが、息子が作ったのは「日本・ジンバブエ・南アフリカ」。
…南アフリカは残念ながらミニずかんにはありませんでしたので、スマホで調べて作りました。
日本以外の二つはやたらと配色豊かな難易度高めの国旗でしたので、作るのにものすごく時間がかかり親と二人がかりでがんばりましたよ~。
これだけ時間をかけたのだから、ジンバブエと南アフリカの国旗はもう二度と忘れないことでしょう。

からだのおとくらべ

いびき、おなら、くしゃみの音、日本では当たり前のように「グーグー」「ブー」「ハクション」と表現しますが、国が違えばこれらは全く異なってきます。
音はほぼ同じなのに本当に不思議で面白いですよね。
その面白さを感じることで、世界の言語に興味を持たせようというコーナーです。
定番のあいさつではなく、あえて子どもが大好きなおならを含む体から出る音で世界の言語を比べてみるというのは、仕掛けとしてとてもいいなと思いました。
国によって言葉が全然違うんだということをしっかり実感できたと思いますよ。

せかいのくだものあつまれ!【ミニ地球儀】

身近な果物の産地がどこの国なのかを考えるコーナーです。
当たり前のようにスーパーに売っている果物が、実は遠い国から運ばれてきているということは子どもにとっては驚きですよね。
本来はスーパーマーケットに実際に行って調べることになっているのですが、これに取り組んだ日は体調を崩し気味で家にいたので、なんとか家にあるものをかき集めて産地を確認していきました。

産地がわかったらミニ地球儀の登場。
くだもののシールをそれぞれの産地国に貼っていきます。
どうやって運んできたのかなーといった話にもつながっていったりして、とても有意義に使えました。

ワールドフルーツパフェ

世界の「おいしい時のポーズ」を確認しつつ、世界の果物を一つにまとめて美味しいパフェを作ってみようというコーナーです。
今月号は息子の大好きな調理モノがまさかの二本立てと充実しています。

おいしいデザートが完成して、息子は大満足!
各国のおいしいポーズ…はリクエストしてもやってくれなかったのですが、そんな話もしながら家族皆で美味しくいただきました。

【ことば】はっぴょう!ことしのナンバーワン

「今年一番○○だったこと」を子どもに発表してもらうというのが、今回のお題。
楽しかったこと、嬉しかったこと、頑張ったことなどを子どもと一緒に楽しく振り返るよい機会となりました。
ちなみに息子の一番楽しかったことは「夏休みにみんなでカヌーに乗ったこと」、頑張ったことは「運動会のリレー」だったそうで。
思い出話に花が咲いて、とても楽しい時間を過ごすことができましたよ。

【かたち】できるかたちをかんがえよう

折り紙を四つ折りにして角を切ると左右対称な様々な形ができることを楽しむコーナーです。
開くとどんな形になるのかを予想するのは図形の理解にとてもいいですよね。
ブロックや工作等の自分の手を動かす遊びにいかに親しんでいるかで、小学校での図形学習などの理解度が大きく違ってくると思うので、こういう遊びはどんどんやって欲しいと思います。

【りょうり】ミネストローネ

「せかい」がテーマの今月号らしく、イタリアの定番料理であるミネストローネを作ります。
回を追うごとに包丁の登場回数が増えているのは気のせいではないはず…。
親はハラハラしっぱなしですが、子どもはとても楽しみにしています。

今回もたくさんの野菜を頑張って切って、少し前まで怖がっていた火の前に立つ作業にもどんどんチャレンジしていました。

そして料理中には色々な疑問が湧いてきます。
スープがぐつぐつと泡立つのがなぜか、じゃがいもの芽はどうして取らなきゃいけないのか、火がいろんな色に見えるのはなぜか…。
最近はすぐには上手く説明できないレベルのことを聞かれたりもするので、親としてはちょっとドキドキではありますが、色々と疑問を持つのは子どもにとって大変いいことですよね。
子どもと料理をしていると、料理には家事の経験になるという面だけでなく科学実験的な要素があったり素材について考えたりと、様々な学びにつながる要素が詰まっているなぁと感じます。
何事も実体験に勝るものは無い!ということで、これからも料理はどんどん体験させていきたいと思っています。

かんがえるちからワーク

10月号より入学準備応援ステージがスタートした、かんがえるちからワーク。
10月から12月はプレ準備期と位置付けられていて、算数では足し算と引き算の基礎を、国語では助詞と長音をメインに取り上げています。
設問がより小学校入学後の学びに近い内容になってはいるのですが、量的には全部合わせても5ページですし、息子も特に難しいとは感じていない様子。
他の設問と同じように楽しく取り組めています。

今回初めて引き算の概念に触れるような設問にトライしましたが、すんなり理解できたようでひと安心。
「おうちのかたへ」というヒントの中には、日ごろから「残りはいくつ?」という算数に出てくるようなことばを意識して使ってみましょうというアドバイスが書いてあり、我が家も心がけようと思いました。

通常のワークの方については、言葉に関する設問では慣用句についての設問が登場したり、お手本を見ずにことばを書く設問が増えたりしていましたし、形に関する設問では立体について考えさせるなど全体的に少しずつレベルアップしてきたなと感じます。

ですが、時計の問題はまだ「10時」など正時の読み取りのみですし、ひらがなもまだお手本ありの設問があるので、ゆっくりじっくり進めていってくれているという印象が強いですね。

また、あいかわらず植物の様子や水の性質について考えさせるような身近な自然科学にまつわる設問も多く、息子はそれを励みに他のページを頑張っている様子です。
国語や算数に偏り過ぎずに様々な内容の設問が登場するというのは、子どものやる気を持続する面でも多いにプラスに働いていると感じます。

何より、解説の中に頻繁に出てくる「今はまだ絵を見て数を数えてもOK」「使いこなす必要はまだなく、まずは言葉の楽しさを感じてもらおう」といった、今はまだあまり焦らないように…という親へのメッセージに筆者はハッとさせられています。
色々学んでもらいたいことはたくさんありますし、設問自体も少しずつ難しくなってきてはいますが、親はすらすら問題を解けるようになってほしいというよりは、どんな設問にも面白がって取り組んでもらいたいという姿勢を親自身が忘れないことが大事なのだと思います。
レベルが上がってきた時に「ちょっと難しいけどでもそれが面白い!」と思えるかどうかが、勉強を続けていける鍵になるはずですので、筆者もその部分を重点的にサポートできたらと考えています。

さて、来月号からはいよいよ入学へ向けた本格準備期に突入。
今は5ページのみの入学準備応援ステージのボリュームも若干増えるのかもしれないですね。
これからも少しずつステップアップする形で、楽しみながら様々な知識を身につけてもらいたいところです。

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以上をまとめると、Z会幼児年長コースの12月号は
ぺあぜっとのテーマは「せかい」で、副教材のミニ地球儀も使いながら、自分のいる場所や日本、世界について様々な角度から学ぶことができた。身近な食べ物が世界各国から集まっていていることに気づいたり、気候やことばの違いを知ることは、国際理解の出発点として非常に有意義だった。

かんがえるちからワークでは、入学に向けてより小学校の算数や国語を意識した設問が出題されるなど、全体的にレベルアップを感じる内容ではあったものの、自然科学や身近な生活の話題にまつわる課題も多く出てきて、子どもを飽きさせないバランスの良い内容となっていた。
レベルはあがってきたが「今はまだ全部ができてなくても大丈夫。まずは楽しんで。」という親向けのメッセージが至る所に見られて、まずは何でも面白がることの大切さを再認識させられた。

という内容でした。
最初の頃はパッと見たらすぐわかるような課題ばかりだったのが、少しずつ思考力が必要とされる課題も増えてきて、ここが何かを学ぶことを好きになれるかどうかの分かれ目、という感じになってきたZ会幼児年長コース。
来月からはより入学を意識した内容となるようですし、だからこそ親も一緒に面白がることで考えることって楽しい!と子どもに思ってもらえるようにサポートしていく必要があると痛感しています。
バラエティに富んだ課題を通して子ども自身にしっかり考えさせてくれるZ会は、読み書きだけではない様々な力をつけることができる教材です。
まだ入学前で何に追われるわけでもない今だからこそ、親子で一緒に楽しく取り組むことで、「考えること、学ぶことが楽しいことだと知る」という学びの基礎を作れるよう、我が家は今後もZ会を活用していくつもりです。
もし子どもの学びについて同じように考える方がいましたら、Z会、ぜひおすすめですよ!

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